時期

・NPC:「メリー」

・季節:冬

・時刻:夜更け(冴え冴えとした月の光が、冬の寒さを一層鋭くする頃)


屋敷:出口のないサナトリウム

五階建てのサナトリウムです。白い壁、リノリウムの床、ひんやりとしたベッド、そんなものがあなたたちの世界のすべてです。
周りは鬱蒼とした森で、ときおりけたたましい鳥の鳴き声がする以外は、いつも静かで穏やかです。

このサナトリウムから、あなたたちは出られません。外につながる出口はいっさいないのです。ドアはありませんし、窓には全て鉄格子がはめられています。窓を開ければ風は通りますが、たとえどんなに細身の少女であっても、格子の隙間をすり抜けることはできないでしょう。 唯一、外につながっているといえるのが、屋上です。ですが、屋上への扉はいつも鍵がかかっていて、自由に出ることはできません。

サナトリウムには、少女たちしかいません。けれど、食事は、時間になれば食堂にいつの間にか配膳されています。汚れた服も、寝る前にかごに入れて部屋のドアの前に置いておけば、目覚める頃にはきれいに洗濯されています。外には行けないことをのぞけば、ここでの暮らしは快適です。

このサナトリウムから外へ出ていけるのは、「蓮子」と「メリー」という「名前」を持つ少女だけだということを、ここで暮らす少女たちは、なぜか知っています。


物語の背景

サナトリウムで暮らしている少女たちには「名前」がありません。かつてはあったかもしれませんが、それはもう思い出せないほど遠い過去か、あるいはそんなものは最初からなかったのかもしれません。 サナトリウムで、唯一「名前」を持っている少女が「メリー」です。

「メリー」はいつも「蓮子」を探しています。「蓮子」は「メリー」の大切な友達で、本当なら一緒にいなければいけないのに、このサナトリウムには「メリー」しかいないのです。「蓮子」を見つければ、「メリー」は「蓮子」と一緒にサナトリウムから外に出ていくといいます。

「メリー」は毎晩、「蓮子」を探してサナトリウムの中をさまよっています。二人でやっていたという「倶楽部活動」は夜に行うものだからというのが、「メリー」が毎晩サナトリウムを歩き回る理由です。


行動指針

あなたがサナトリウムから出たいなら、「メリー」に「蓮子」として選んでもらわなければなりません。
あなたが「メリー」と一緒にいたいなら、「蓮子」として選んでもらわなければなりません。
あなたがサナトリウムにいたいなら、誰も「蓮子」にさせてはいけないし、あなたがなってもいけません。

あなたが「メリー」になってもいいのだけれど。
元の「メリー」はどうするかって?
そうね、刻んで花壇にでも埋めちゃいましょうか。「メリー」、あなたが好きに決めていいわ。くすくすくすくす。


シナリオ攻略(?)条件

・「メリー」を陥落状態にする

「メリー」を陥落状態にさせれば、「メリー」はあなたが「蓮子」であると「気づく」ことができます。そうすれば、あなたは「蓮子」になって、「メリー」と一緒に「外」の世界へ、倶楽部活動に出かけるでしょう。

・コンクルージョンを起こす

どんな願いもひとつだけ叶います。自分が「蓮子」であると願ってもいいですし、それ以外でもかまいません。あなたの願いはひとつだけ、必ず叶います。

(上記以外になっても、その場の流れと雰囲気で臨機応変にがんがんいこうぜ)


履歴

2014年9月14日版
とりあえず